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- 活動報告2018.09.27
- 九州大学博士課程1年林将文くんがMax Delbruck Center for Molecular Medicine(MDC)に滞在しました。
2018年6月から8月の二ヶ月間、ドイツ・ベルリンにあるMax Delbrück Center for Molecular Medicine(MDC)に滞在しました。MDCではSebastian Diecke教授の下で勉強させていただきました。教授は様々な難病をもつ患者の体細胞から人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells: iPS細胞)を樹立し、そのiPS細胞を用いることで、難病に対する有効な薬剤などの治療方法を探索する研究を続けておられます。また、ヒトにおけるiPS細胞の樹立技術を生かし、絶滅危惧種を主とした様々な動物種でのiPS細胞の樹立も手掛けられています。
現在、地球上に高齢のメス二頭となってしまったキタシロサイの体細胞からiPS細胞を樹立し、そこから生殖細胞を誘導することで絶滅から保護しようとするプロジェクトが進んでいます。その取組の一環として、私は今回の滞在でキタシロサイのiPS細胞を所有するSebastian教授の下で、その培養方法を学ぶことができました。
滞在した研究室は皆が気楽に会話し、明るくアットホームな雰囲気でした。また、別の研究室であっても、自分の疑問点に詳しい人に気軽に相談に行くなどMDC全体としてもチーム研究室といった様子でした。MDCでは毎週金曜日にビールパーティが開かれ、そこでは自分の研究内容やその課題点について研究分野を越えて活発に議論や情報交換が行われていました。
海外での研究生活が初めての私にとって、ヨーロッパの研究者の研究スタイルや考え方に触れたことは刺戟と啓発に富むものであり、有意義な滞在でした。このような貴重な機会をいただけたことに、改めて感謝いたします。今後もSebastian教授と情報交換を行い、共同研究を継続していく予定です。
九州大学大学院医学研究院ヒトゲノム幹細胞医学 博士課程1年 林 将文

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