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A03 鈴木班

受精能獲得における精子インテグリティ

本研究では、『精子における受精能獲得の分子機構の解明』を目的とする。受精能獲得は受精の可否を決定する重要な生理反応であり、配偶子インテグリティ(=完成度の高さ)を支えている。しかし、受精能獲得の分子機構の全貌は不明な点が多く、特に反応の最終段階で見られる精子頭部のホスファチジルセリン(PS)露出に関与するリン脂質スクランブリングはその責任遺伝子であるスクランブラーゼ、その活性化経路を含めて未解明な部分が多い。私たちのグループは最近、『死にゆく細胞でも遺伝子同定が可能なCRISPR sgRNA libraryを用いたスクリーニング法(リバイバルスクリーニング法) 』を樹立し、リン脂質スクランブラーゼの活性化因子の同定に成功している。本研究では、このリバイバルスクリーニング法をin vitroからin vivoレベルへと拡張することで、『精子における受精能獲得の分子機構の解明』を行う。本研究による受精能獲得の理解が、高インテグリティな精子の選別を可能にするバイオマーカーの発見に繋がる可能性を期待している。

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研究組織
主要論文

鈴木 淳

  • Maruoka M, Zhang P, Mori H, Imanishi E, Packwood D, Harada H, Kosako H, Suzuki J. (2021)

    Caspase cleavage releases a nuclear protein fragment that stimulates phospholipid scrambling at the plasma membrane.

    Mol Cell, 81:1397-1410.

  • Suzuki J, Imanishi E, Nagata S. (2016)

    Xkr8 phospholipid scrambling complex in apoptotic phosphatidylserine exposure.

    Proc. Natl. Acad. Sci. U S A. 113: 9509-9514.

  • Suzuki J, Imanishi E, Denning DP, Horvitz HR, Nagata S. (2013)

    Xk-related protein 8 and CED-8 promote phosphatidylserine exposure in apoptotic cells.

    Science, 341: 403-406.

  • Suzuki J, Umeda M, Sims PJ, Nagata S. (2010)

    Calcium-dependent phospholipid scrambling by TMEM16F.

    Nature, 468: 834-838.

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